コロナ禍においての政治活動(3)

前回までのブログでは、政治活動や後援会活動を個別にピックアップした上で、コロナ禍あるいは衆議院解散風が吹いてる状況を前提、つまり、限られた時間と人のリソースを有効活用する意味において、それぞれ個別の活動について取捨選択をしました。※イメージしているのは郊外を選挙区とする衆議院議員地元事務所(5人程)です。

– 新しく何かを取り入れますか? 例えば今まで以上にSNSに力を入れるとか?

電話掛け
これは新しく積極的に取り入れるべきです。電話掛けというと選挙期間中のイメージがありますが、今はコロナ禍です。選挙期間外の政治活動としても積極的に取り入れるべきです。当たり前ですが、選挙期間中とは違いますので、コロナ禍においては「何かご不憫な事はないですか?」など、常に相手を気遣う姿勢が大切です。ここからはより効果を上げる具体的な方法論になりますが、基本的には秘書ではなく議員本人が電話を掛けるべきです。一人の支援者に何度も電話するのも如何なものと思いますので、これは議員本人から電話しましょう。よほど支援者が多くない限り、今は国会閉会中ですので、議員本人がひたすら電話を掛ける事は可能なはずです。支援者が多い場合は嬉しい悲鳴です。その間、スタッフは何をすればいい? それは名簿整理です。議員本人の横にスタッフが一人張り付いて名簿整理をします。議員本人は電話の中で臨機応変に「●●(同居家族)さんもお元気ですか?」とそれとなくコミュニケーションを取り、その結果を秘書にフィードバックしながら名簿整理していきます。議員事務所にとって名簿は命。一石二鳥とまで言うと超効率主義と揶揄されるかもしれませんが、解散総選挙となれば55,000枚(個人分35,000枚+政党分20,000)を上限とした選挙運動用通常葉書を出す事になります。その際にご家族情報を踏まえた名簿整理が出来ていると出来ていないのでは、受け取った世帯に対する印象も全く違ってきます。細かいノウハウはここでは控えますが、選挙実務経験者にとってはとても重要な作業だとご理解頂けると思います。

SNSは比重を置かない方が良いと思います。
「票に結びつく政治活動」という意味においては効果が薄く、むしろ、SNSは「最小限の時間」で良いと思います。つまり、必要以上に時間を割くべきではないと思います。というのは、これまで沢山の議員さんあるいは候補予定者さんのSNS(Facebook,Twitter,Youtube,Instagram)を拝見させて頂いてきましたが、私にはどうしても「票に結びつく政治活動」になっているようには見えないのです。(議員同士の横の繋がりには効果的だと思いますが、今回ブログを書いている主旨からは外れてしまいます)他、細かい根拠はここでは控えますが、今は衆議院解散風が吹いていますので、SNSは比重を置くべきではありません。この辺りは、恐らく、一日本気で挨拶まわり(個別・戸別訪問)をすれば絶対にご理解頂けると思います。肌身で感じる充実感が全然違いますし、ここまで自信を持って言えるのは、私自身が衆議院公設秘書時代を含めて数万軒を訪問した経験があるからです。

以上、コロナ禍による活動限定に加え、衆議院解散風が吹いている中において「新しく何かを取り入れますか? 例えば今まで以上にSNSに力を入れるとか?」をテーマにして個人的な考えをまとめてみました。